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UK2020旅行記

22年ぶりのイギリスへ

2022年8月28日 (日)

2020英国の旅・その24

 お昼はちょっとシャレたイギリス風パブで食べた。イギリスのパブは、夜はパブとして営業し、昼はランチというスタイルが多い。ロビンさんに連れてってもらったパブもそんな感じだが、やや高級感のある店構えだった。僕はカマンベールチーズバーガーを注文したが、これが意外においしかった。イギリスで食べた物がおいしかった場合にいちいち「意外に」をつけるのは失礼という気もしないでもないが、92年夏に体験した8週間のイギリス滞在では、ホントにご飯がおいしくなかったのである。まずいのではなくて「味がない」というのがその時の感想で、どんなに見た目が違っていても、薄い塩味しかしなかった。これはこれである意味スゴいけど。しかしそこから28年、ヨーロッパ各国の交流は盛んになり、島国で一種の鎖国状態にあったイギリスにもだいぶマトモな食べ物が入って来たのであろう。なお、イギリスの名誉のために付け加えておくと、92年の時点でもお菓子と紅茶はおいしかった。つまり、どこに重点を置くかが文化的に異なっているのだな。

 結局僕とK氏のお昼はロビンさんがご馳走してくれました。ありがとうございます。そしてまたシュマッカーバンで会社に戻り、ロビンさんの案内で社内見学を行う。雑誌用の取材なので、もちろん見せてくれない場所もある。特に設計部門は立ち入りNGだった。

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ここはセールス部門の部屋だったから立ち入り&写真撮影OK

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ミーティングルームの壁にはシュマッカー製品第1号の「Cカー」が飾ってあった。これ再販してくれたら即買いするんだけどなあ

 案内をしてもらいがてら、CAT XLS MASAMIに始まったシュマッカービンテージモデル復刻について話を聞いたが、ロビンさんいわく「僕に会った人がそれぞれ違うクルマの復刻をリクエストしてくるんだよね(笑)」とのこと。やはり思い入れのあるクルマは人によって異なり、僕にとってはCカーがそれにあたるのだ。だって、このクルマが販売された1984年当時の財力ではとても買えなかったんだもの。

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Cカーより前の世代のシュマッカー製12分の1オンロードカー。このマシンも販売されていたとのことだが、まだシュマッカーブランドではなかったそうだ

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ホイールはOリングで固定。後のCカーやコラリー製マシンにこの方法は引き継がれた

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新旧シュマッカー製12分の1カーを並べてみた

 社内巡りの道中で、シュマッカー製自動スポンジタイヤ接着機も見せてもらった。2005年にコラリー社で同様のマシンを見たことがあるが、その時のものより進化していて、オペレーションも半分コンピューターが行っていた。いやー、タイヤ1本があっという間に貼れちゃうんでビックリ。もちろん撮影NGでした。

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シュマッカーの別ブランド「コンタクト」の12分の1用ホイールが水に浸かってた。これは保湿処理らしい

 僕も根が嫌いじゃないので、ラジコンメーカーの社内見学はとても楽しい。ホントは設計部門が一番見たいんだけど、やっぱり普通は外部の、それもカメラを持った人間には見せないよな。

 ということで、シュマッカー社内見学記はもうちょっと続く。

【つづく】

2022年8月27日 (土)

2020英国の旅・その23

 さて、商談が終わったら今度は前日にIFMAR12分の1EPオンロードストッククラスチャンピオンに輝いたシュマッカーのアンディ・マーリィ氏のインタビューである。彼はシュマッカーの設計スタッフで、オンロードモデルを担当。世界タイトルを獲得したシュマッカー・エクリプス3は彼がデザインしたものだ。チームドライバーとともに自らテスト走行を行ってエクリプス3を煮詰めていったとのことで、シュマッカー社からクルマで2時間以上かかる常設カーペットコースに通ったそうだ。

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この人がアンディ・マーリィ選手

 シュマッカー・エクリプスシリーズは2から古式ゆかしいキングピンコイルスプリング式フロントサスを使っているが、マーリィ氏(選手か?)によると、色々なサス形式を試した結果、この形式が最も速かったから採用したという。いや理由が明確ですばらしい。なお、僕の「このサス形式って英語でなんていうの?」との質問には、「さあ? “フロントサスペンション”かなあ?」と答えてくれました。正式名称ないんだorz。
 マーリィ氏は取材直後に30歳になるとのことだが、受け答えも非常に穏やかで、まさに好青年といった感じ。本来は自身もモディファイドクラスを主戦場にする選手だが、今回の世界戦はモディファイドクラスに出るワークスドライバーをサポートするためストッククラスにエントリーし、見事にTQ&WINを達成している。「世界チャンピオンになった感想は?」の質問には「夢のようです」とコメントしてくれた。ストッククラスに正式な世界タイトルがかけられるのは1984年大会以来だから、実に36年ぶりの同クラスチャンピオンか。この時はまだアンディ生まれてないじゃん。

 インタビュー終了後はシュマッカー社内見学の予定だが、ロビンさんからここらでお昼にしようとの提案があり、同氏の運転でK氏とともに近所のパブに連れて行ってもらった。ちなみに乗ったのはあのシュマッカーカラーのミニバン。ちょっとうれしかった。

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シュマッカー社のミーティングルームには栄光のトロフィーとあのマシンも。レプリカじゃなくて本物だよ


【つづく】

2022年8月26日 (金)

2020英国の旅・その22

 ショッピングセンターから向かうのはシュマッカー社であるが、実はクルマで1時間かからない距離にある。

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地図で見るとこんな感じ

 先方との約束は10時半だったので、余裕を持って9時にピックアップしてもらい、そのままのんびり目的地を目指す。すでにラウンドアバウトにも慣れたK氏の運転により、順調にレンタカーは進んだ。が、いよいよ目的地まであと数分というところで迷ってしまった。シュマッカー社屋はちょっと入りくんだ場所にあり、どこから入ればいいのか分からなかったのだ。とはいえ通りを2、3本間違えた後に無事到着。まだ約束の時間までは余裕があった。

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いかにもイギリスの建物といった感じのシュマッカー

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このクルマが停まってたので助かった。これがなかったらもう何分か迷ったかも?

 さて、海外の会社ではわりとよくあることなのだが、この建物には入口がいくつかあってどこから入ったらいいのか分からない。そこで適当に目星をつけ、ドアをノックしてから「ちわ~」という感じで覗いてみた。するとそこには作業している女性スタッフがいて、社長のロビン・シュマッカー氏に会いに来たと言うと取り次いでくれた。でも、やっぱり別の入口が本来の玄関だったみたい。

 ロビンさんはすぐに出てきてくれた。すでにレース会場で会っているし、なんならこの3年前にロビンさんが来日した時にも取材でお会いしているから、僕とK氏とは旧知の仲ではある。

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シュマッカー社代表のロビン・シュマッカー氏。この写真を撮ったのは昼食を食べたパブの前

 今回僕らが来社した目的は、K氏の商談と僕の雑誌用取材。まずはシュマッカー社のオフィスでロビンさんとセールス担当のスタッフ、K氏と僕でミーティングを行った。僕はK氏の通訳。なお、さすがにこの場で話したことをこのブログには書けません。

 ちなみにロビンさんは日本に縁の深い人だ。かつて日本にビジネス留学していた経験があり、奥様はその時に知り合った日本人。ロビンさん自身は日本語をほぼ忘れてしまったとのことだが、奥さんはもちろん、二人の娘さんも日本語は堪能とのこと。奥さんの里帰りにわりと頻繁に日本を訪れるそうだ。とはいえ、これはK氏と僕がシュマッカーに行った2020年1月時点の話であり、その後のコロナ騒動でロビンさんたちの里帰りがどうなったのかは不明だ。今度は日本で会えるといいなあ。

 商談が済んだら今度は僕のターン。ロビン氏&前日世界チャンピオンになったシュマッカースタッフのアンディ・マーリィ氏へのインタビューやシュマッカー社内の取材開始である。

【つづく】

2022年8月25日 (木)

2020英国の旅・その21

 現地時間1月13日(月)は7時頃起床。すでにレースは終わっているので今日はここミルトンキーンズから離れることになる。なのでこの日はホテルのレストランでゆったり朝食を取ってもよかったのだけど、買ってあったスコーンが残っていたからコーヒーを淹れて簡単に済ませた。K氏との待ち合わせまでけっこう時間があったため、とりあえず会場がどうなっているのかを見に行ってみた。だって徒歩10分の距離だし。あと、もしツーリストインフォメーションがオープンしていたら、お土産を買おうとも思っていた。

 朝の散歩がてら行ってみたレース会場は、すでにほぼすべての撤収が完了していた。

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サーキットやピットエリアがなくなると、やはり広いスペースだったのが分かる

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別アングルから。つい昨日までここで世界一をかけた戦いが行われていたとは思えない。なぜかちょっと悲しくなった

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大会期間中何度も行ったショッピングセンターのトイレ。ピクトグラムがなんかオシャレ

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ちなみに女性用はこんな感じ

 ホテルからの順路では会場跡の先にあるツーリストインフォメーションにも行ってみたが、まだ9時前ということもあって開いてなかった。仕方ないのでお土産はロンドンで買おう。

 ホテルに戻ると荷造り(前夜にほぼ終わってるけど)をしてチェックアウト。K氏が拾ってくれる通りまで徒歩で出る。さらばホリディインMK。なかなか快適な部屋だったよ。ほどなくしてK氏のレンタカーが現れ、路肩で僕をピックアップしてくれた。さあ、これから一路目指すのはイギリスの老舗メーカーであり、前日に世界タイトルを二つ増やしたばかりのシュマッカー社だ!

【つづく】


※その22以降も早めに掲載します。さすがに記憶がちょっと薄れてきたからとっとと完結させないと。でも、こうやって書いてると意外に思い出してくるんだよね。やはり非日常体験は記憶も深く刻むのだな。

2021年7月29日 (木)

忘れてはいない

 ずいぶん更新してないのは、この連載に関してはじっくり思い出しながら書きたいからであって、そこまでの時間的余裕がないから。けして忘れているわけではない。あの頃は久々の海外旅行を満喫していて、またすぐにでも行きたいと考えていたのに、まさかこんなことになるとは。

 とりあえずもうちょっとしたらイギリス旅行記の続きを書ける気もするので、万が一期待している人がいたらもう少々お待ちください。

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イギリスにはいつかまた行きたい

2020年12月 7日 (月)

2020英国の旅・その20

「あれ? ジェイムズ・アリソンが来てる!」
 知人がそう言った目線の先を見ると、メルセデスのジャケットを羽織った長身の人物が見えた。たしかに、F1の中継や雑誌などで姿をよく見るメルセデスF1チームのテクニカルディレクター、ジェイムズ・アリソン氏がいた。ということで、さっそく近づいて声をかけてみた。
「失礼ですが、ジェイムズ・アリソンさんですよね?(英語)」
「Yes」
「何でここにいるんですか?」
「この選手権に出ている選手か実はメルセデスのスタッフで、その縁もあって表彰式のプレゼンターとして来たんだ」
とのこと。
 そこで、自分が日本のラジコン雑誌のスタッフで、写真を撮らせてもらえないかと頼んだら、快諾してくれた。

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細身だけど、貫禄のある人物でした。(彼がまだフェラーリにいてくれてたら、ベッテルの成績ももっとよかったかもしれないのに)と思ったけど、さすがにそれは言わないでおいた

 しかし、さすがにモータースポーツの本場イギリス。日本のラジコンサーキットにも実車のレーシングドライバーや関係者が訪れることはあるが、このクラスの大物が来るのはめったにない。それがここではいつの間にかサーキットにいて、普通に雑談してるんだもんなあ。

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モディファイドクラストップ10に残った日本の若手3名。みんなよくがんばった。なお、彼らはジェイムズ・アリソンに対してあんまりピンときてなかったもよう(悲)

 表彰式も無事に終わると、スタッフが一斉に片付けを開始した。そう、2020年のIFMAR12分の1EPオンロードカー世界選手権が終わるのである。僕がこの会場にいたのは3日と数時間に過ぎないが、わざわざ自腹で見に来ただけに、それなりに感慨はあった。あ、違った。イギリス旅行の際にショッピングセンターに立ち寄ったら、たまたまラジコンのレースをやってたんだった。

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フェンスを撤収するスタッフ。イギリスでは特設コースでレースを行うことが多いせいか、実に手際よく片付けていく

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ここでも働くデビッド・スパシェット。お疲れさまです

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僕が会場を後にする頃には、カーペットの巻き取りもここまで進んでいた

 なお、シュマッカー&S社ブースに荷物を置かせてもらっていたこともあり、イスやら何やらの片づけは僕やTBのK氏も手伝った。こういうのは助け合いが肝心。
 片付けながら、今晩の食事はどうしようかK氏と相談すると、スマホで検索をしていたK氏が「ここに行ってみませんか?」と画面を見せてきた。画面には日本語で周辺の食事スポットが紹介されていて、K氏が指差したのは南アフリカ料理店だった。「ここならけっこう遅くまでやってて、そんなに遠くないです」。僕も3連続ファーストハンバーガーは避けたかったからその提案を承諾。ある程度片付けの目途がついたあたりで、関係者に挨拶し、レストランに向かうことにした。

 K氏のレンタカーに乗せてもらい、ナビに従って30分くらい走ると、目的の南アフリカ料理店が見えた。その店がある通りは大して広くないが、道の両脇には路上駐車がビッシリ。僕らも多分ここに停めるんだろうな、と思いながら、とりあえずK氏にはクルマで待機しててもらい、レストランに入ってみた。そこにはウェイトレスさんが2名いたので、声をかけた。
「こんばんは、まだお店やってますか?」
「大丈夫よ」
「クルマで来たんだけど、どこに停めればいい?」
「通りで問題ないわ」
「お巡りさん来ない?」
と、用心のため聞いてみると、ウェイトレスのおねいさんは
「ハ!」
と鼻で笑ったので、外に出てK氏に「そのへんに停めて大丈夫みたい」と告げ、一応駐車の誘導をしてから二人で店に入った。

 店内の写真を撮るのを忘れたが、まあまあアフリカンな雰囲気。メニューを確認すると、そんなに高くもない。そこでスープとメインディッシュを頼んでみた。

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お通し(?)のトルティーヤみたいなヤツ。そこそこ塩味が効いていておいしい。付け合わせのペーストはやたら辛かった

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クリーム系のスープとパン。ちゃんと味がした

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僕のメインディッシュはアフリカ風カレー。インドカレーに近い味で、これまた意外なことにおいしかった。ただ、お米の量が多く、日本で食べるカレーライスの大盛り以上だった。お腹は減ってたから全部食べてしまったが、すごくお腹いっぱいになった

 食事が済んだらK氏にホテルまで送ってもらい、翌日の合流時間を確認の後解散。そう、彼とは翌月曜日も行動を共にするのである。その詳細については追って報告します。自分の部屋まで戻って洗濯やらストレッチやらやって床につく。今回もけっこう短時間で眠りに落ちた。相変わらず時差ボケは一切なし。
 こうしてミルトンキーンズ最後の夜は更けていった。

【つづく】

2020年12月 3日 (木)

2020英国の旅・その19

 現地時間1月12日(日)は6時30分ごろ起床。正直もうちょっと寝ていたいが、クルマ出しを担当している柳澤トシ選手がAメインに残っているので、そこそこ早めに会場に行くことにした。ただ時間に間に合えばいいというものではなく、ドライバーに、ちゃんと現場には来ていることを知らせておいた方が安心できるはず。朝メシは昨日と同じコーヒー+スコーン。スコーンが大きいからお腹いっぱいになる。なお、今晩もこのホテルに泊まるため、荷物整理はせずに会場へと出発。

 世界選手権の決勝日ではあるものの、会場の雰囲気はそれほど張り詰めたものではなかった。もっとも、助手と取材をやっているとはいえ、あくまで傍観者の立場だから、僕には緊張感が伝わってこないのかもしれない。あと、自慢じゃないが世界戦Aメイン決勝レースの助手をやるのは今回が初めてではない。18年前の南アフリカでも、当時T社にいた某選手のクルマ出しをやってるのさ。その時某選手は「どうせ俺はス〇カンのサポートでAメインに残っちゃっただけだから、適当にクルマを置いてくれればいいよ」と言っていた。が、僕の方はそれなりに緊張していたのを覚えている。今回は本気で緊張していないが、ドライバーにはがんばってほしいので、手は抜かないようにしよう。

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レース前、ピットエリアにやってきたデビッド・スパシェット氏と記念撮影。なんでこんな大物と友だちみたいになったのか不明だが、それなり光栄である。彼の全盛期の走りはホントに素晴らしかった。死ぬまでにはもう一回くらい会っておきたい

 午前中のヒマな時間にはTBのK氏と近所のスーパーマーケットに行き、この日の昼ごはんと、お土産になりそうな駄菓子類を買い込む。最初K氏は「スーパー行くのは夕方でもいいんじゃないですか?」と言っていたのだが、イギリスのスーパーはヘタすると日曜休みで、やっていても早めに閉店する可能性があることを知らせ、行ってみることにしたのだ。そしたら案の定、この日の閉店時刻は16時と早かった。実は9時台に一度来てみたのだけど、開店は10時だったから出なおしてきた。うん、やっぱり日本の感覚に慣れてるとヨーロッパは不便だ。

 すでに1年近く前の大会であり、レースの模様や結果は別のサイトや媒体でも確認できるだろうから、この記事での詳細は省略する。日本の若手3名がAメインに進出し、柳澤家の良安選手はAメイン第1ラウンドでトップゴール。第2ラウンドはまさかの電圧オーバーで出走ならず、第3ラウンドはミスにより後退し、優勝を決めることはできなかったが、プライベーターとしての参戦であることを考えると、十分すぎる結果だろう。本人は第3ラウンド終了後にミスを悔やんでいたし、僕ではその悔しさがどれほどのものか推し量ることはできないが、ともあれよくやったと言いたい。兄の利亘選手は思いどおりのレースができなかったようだが、こちらも状況を考慮すれば大健闘である。

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前大会で念願のチャンピオンに輝いたアレクサンダー・ハグバーグ選手(スウェーデン)のXRAY X12 2020。今回は予選からペースをつかめず、Aメイン入りも危ぶまれたが、最後には速さを発揮してトップ10に滑り込んできた。やっぱりX12 2017から始まる世代のシリーズは、路面グリップが超高くないと苦戦するのだな

 今大会のサーキットは、十分なグリップが確保されていたが、CRC FT2カーペットのように“引っかけて食う”のではなく、“面で食う”感じ。ある意味、フロントが引っかかりにくいX12の苦戦は予想の範囲内でもあった。やっぱりアタイ間違ってない。案の定、2021モデルからはコンセプトをがらりと変えてきた。

 ともあれ無事にレースは終了。カメラを持って表彰式が始まるのをサーキット上で待っていると、その時雑談していた在英日本人の知り合い(といっても前日に知り合ったばかり)が、とある人物に気が付いた。

【つづく】

2020年10月28日 (水)

2020英国の旅・その18

 ランチタイムの後もレースは順調に進行し、すべての予選ラウンドが終了した。日本人選手は柳澤兄弟と石岡勇人選手の3名がAメインに残った。3人ともよく知っている若者なので、お父さんとしてもうれしい(彼らの父親が僕より年下なのは悲しいけど)。関係ないが、今回はなりゆきでモディファイドクラスの下位グループでコースマーシャル代理をやる機会があったが、Dメイン以下相当のグループをじっくり見ていると「このへんの人たちとなら、僕でもまだ戦えるんじゃないか?」と考えてしまった。今さら世界戦に出て、それでDメインとかEメインに残ったからといってどうなるものではないが、結果的にほぼ終日サーキットにいるなら出てもよかったかな、と思った。ま、出たら出たで準備とか色々大変なんだけど。

 今回の世界戦では数多くの知り合いに再開したが、シュマッカー代表のロビン・シュマッカー氏にも会うことができた。同氏には、CAT XLS MASAMI発売の際に日本でインタビューする機会があり、インチキくさい英語を堂々と話す僕のことは覚えていてくれた。実は今回、世界戦決勝日翌日の月曜日にシュマッカー社に行くことになっており、世界戦でシュマッカーが好調なのは、僕としてもいい感じ。もちろん、日本の若者に勝ってもらいたいという気持ちはあるけど、ロビンさんは夫人が日本人ということで親日家であり、彼自身も好人物なので、中々複雑な心境だった。あと、僕は以前からキングピンコイルフロントサス推しのため、シュマッカーのマシンが勝つと、それを証明してくれることになる。もっとも、ストック&モディファイド両クラスTQで、すでに十分な速さを見せてはいる。

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会場に歴代のアソシ12分の1を持ち込んで展示していた地元の選手(名前聞くの忘れた)。アソシエイテッド社がオンロードカーの製造をストップしてしまったのはとても残念だ、と言ってました。僕も同感

 土曜日のレースがすべて終わったのは20時ごろ。まだ夕食を取っていなかったため、K氏と調達に行った。目的地はバーガーキング。だってそこぐらいしか開いてないんだもの。テイクアウェイでピットまで持ってきて、夕食は簡単に終了。実にイギリスらしい感じ。いや、バーガーキングがじゃなくて、簡素な夕食が、という意味で。

 ご飯を食べたら皆に別れを告げ、ホテルに戻る。前日に比べると早めの帰宅だが、そろそろ疲れもたまってきているのでメールチェックなどをやってから早めに寝ることにした。その前にシャワーを浴びて、洗濯をした後に日本から持ってきた粉末の青汁をミネラルウォーターに溶かして飲んだ。海外、特に欧米の文化圏に来ると野菜不足になりがち。だから青汁で足りない野菜分を補給することにしている。気休めかもしれないけど、何もしないよりはいいかな、と。青汁を飲んだら、歯を磨いて腰痛対策ストレッチを行ってからベッドに入ったが、この日もあっという間に夢の世界に落ちていった。うーん、全然時差ボケがないわ。

【つづく】

2020年10月 8日 (木)

2020英国の旅・その17

 ナゾの日本料理店「yo!」はMKセンターの駅側入口近くにあり、レース会場からは5分以上歩く。これはけっこうな距離で、それだけでもこのショッピングセンターが大きいことが分かる。そして無事に到着。土曜日のお昼時だけあってけっこう混んでいた。僕らはテイクアウェイなので、店の外にあるメニューを見ながら選んで注文をした。メニューには「Sushi」「Katsu Curry」などの表示があり、さらには「Fried Rice」や「Gyoza」など、それは日本食じゃなくて中華だろ、というものもあった。でもまあ、こっちの人にしてみれば日本も中国も一緒だろうな、とは思う。で、H氏やK氏と適当に注文。柳澤家とUさんの分も含めるとけっこうな量になったから、外のベンチに座って出来上がりを待った。しばらく待った後に無事ご飯も完成。袋をぶら下げてレース会場へと戻る。なお、yo!に日本人らしきスタッフはいなかった。

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ショッピングセンターの通路からは会場がこんな感じで見える。土曜日なので見物人も多い。やっぱりこういう会場でレースをやるのはいいよね

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会場に運んできた昼食。炒飯や唐揚げ、揚げ餃子など。フライドポテトはなんとなく食べたかったので買ってみた。H氏と柳澤家はピットで、僕とK氏はS電子&シュマッカーブースの片隅で食事させてもらうことになった。日本食屋に行ったクセに、僕の選んだメニューは中華中心でした

 そしていよいよ緊張の実食。過去のイギリス経験から考えると、見た目のわりに味が淡白なのを想像していたが、予想以上に普通の中華でした。もちろん日本食べる中華や、上海で食べたものに比べるとだいぶ味は落ちるけど、場所を考えるとまずます。全然「死なばもろとも」じゃなかった。やはりイギリスに対する認識は改めないとイカンかな。お寿司は日本にいてもほとんど食べないのでパス。

 1992年の短期留学では、僕はケンブリッジ大学の学生寮に滞在していた。夏の間は大学生が地元に帰ってしまうので、その時に語学学校の生徒に貸すのである。一般家庭へのホームステイという選択肢もあったけど、僕は食べ物の好き嫌いが多く、一人でいる時間を作りたかったから、寮を選んだ。この寮では、簡単な朝食は出るが昼食と夕食は自分で何とかしなければいけない。この頃はバブルの名残でまあまあお金があったし、7週間限定なので夕食は外食中心でいいかと考えていた。が、到着から約1週間で僕は自炊メインにいくことを決意。だって、外で食べるご飯はどれもおいしくないんだもん。マズいというより、何を食べても味がしないのである。見た目はどんなに違っても、どれも薄―い塩味しかしない。なるほど「イギリスのメシはマズい」というのはこういうことかと思った。
 幸い近所にスーパーマーケットは何件かあったし、この時点で4年以上の一人暮らし(自炊)経験もあったから、それほど食事に困ることもなかった。あの時は鍋でご飯炊いたりしたなあ……辞書を重しにして。ちなみにお菓子、特にお茶受けにするケーキ類やスコーンはおいしかったです。でもコーヒーは基本的にマズかった。同時期に寮にいたドイツの女の子が、帰国前日に「アタシは明日から本物のコーヒーが飲めるわ!」と言っていたのが印象的だった。まあ、紅茶の国だし。

 食事も終わり、まだ時間に余裕があったから、トイレに行くついでにショッピングセンターの案内コーナーに行き、そこのおねえさんに「この施設の中に、ミルトンキーンズ土産を買えそうなお店はありますか?」と聞いてみた。おねえさんは「ツーリストインフォメーションにあるとは思うけど、今日(土曜日)はお休みかも?」と答えてくれた。念のためそのインフォメーションの場所を聞くと、なんとサーキットのすぐ近く。ホテルに戻る方向とは反対側にあるから気付かなかった! 案内にはK氏と行ったのだが、おねえさんには「アナタたち、あそこでやってるレースの関係の人?」と聞かれました。やっぱり、クレストスピードウェイと書いてるパーカー着てりゃあそう思うよね。

 おねえさんにお礼を言って会場に戻るが、そのままサーキットをスルーして、すぐ先のツーリストインフォメーションに行ってみた。しかし案の定お休み(泣)。クローズされたガラスのウインドウ越しに中を覗いてみると、やはりマグカップだのTシャツだののお土産があった。僕は、こうしたあんまり邪魔にならず、消耗品でいずれ処分しやすいお土産が好きなので、ぜひとも購入したかったのだが、少なくともこの日は買えない。明日に賭けるしかないのだけど、たぶん日曜日もダメなんだろうな、とは思った。

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MKマグはちょっと欲しかった。かさばらないTシャツもお土産にはちょうどいいのに……。金曜のうちにチェックしておけばよかった

【つづく】

2020年10月 3日 (土)

2020英国の旅・その16

 現地時間1月11日(土)は6時30分に起床。2日連続でぐっすり眠れた。起床後は腰痛対策のための2分間ストレッチをして、髭を剃って顔を洗う。ちなみに髭剃りは電気式ではなく5枚刃とクリーム。これは日本での日常生活でも同じだ。そしてポットでミネラルウォーターを沸かし、ドリップ式のコーヒーを淹れる。まずは簡単な朝食から。

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朝食は前日にサーキット近くのスーパーで買っておいたスコーン。やっぱりイギリスに来たならスコーンを食べなきゃね♪ 写真では分かりにくいが、このスコーンは1個1個が大きく、2個も食べればほぼお腹いっぱい。残り2個は翌日の朝食に回すことにした

 朝食後はお腹が落ち着くのを待ってから会場に出発。単なる見物のわりには早い出勤だが、トシのクルマ出しをやるので仕方ない。若者はサポートしてやらないとな。
 昔、僕が今回の柳澤トシ選手と同じくらいの歳だった時に、とあるレースの予選でがんばってAメインに残ったものの、手持ちのいいバッテリーを使い尽くしてしまい、決勝は「出るだけ」になりそうな状態になった。すると、僕よりずっと年上のOさんが、僕なんかが持ってない高級マッチドバッテリーを貸してくれた。そこでOさんに「このお礼はいつか必ず」と言ったら、Oさんは「俺へのお礼はいいから、あっちゃん(僕のこと)が親父になった時に若いヤツを助けてやりな」と返答。「大人はカッコいいな」と思い、この「いつか若者を助ける」というのは、僕の心の中に常に残っている。ま、今回は物品ではなく労働力の提供だけど。

 今回はあまり口出しをしないようにしているので、クルマ出しはきちんとやり、レース中もトシ選手のクルマを見るようにしているものの、あまり細かい順位の変動などは気にしていなかった。ただ、日本の若手3名がモディファイドクラスのAメインに残れそうな位置にいるのが安心するやらハラハラするやら。

 とかいっているうちに昼食タイムになった。実は、ちょっと気になる店があったので、XRのH氏とTBのK氏を誘ってお昼の買い出しに行くことにした。もちろんショッピングセンター内にある店なのだが、レース会場からはけっこう歩く。

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これがその店。いちおう日本食らしく、寿司、カツカレー、おにぎり(訳)などの文字が並んでいる

 僕は、海外に行くと基本的に現地のものを食べるようにしていて、日本食が恋しくなることもまずないが、この店の胡散臭さにはちょっと惹かれるものがあり、イギリス実質2日目にして日本食(?)にトライするという暴挙に出ることにした。で、もしコレがハズレだった場合、一人で悲しい思いをするのは嫌だったから、H氏とK氏を誘い、さらには柳澤家とS電子Uさんのぶんもテイクアウト(こっちではTake Away)で買ってくることにした。そう、死なばもろとも、である。

【つづく】