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2012年1月21日 (土)

再録・日々これ12分の1 第15回(モーターの話)

 今年(01年)の全日本選手権会場が群馬県の川場RCプラザに決定した。実は、ここはボクの大好きなコースだ。その理由として、ボクの実家から比較的近いということもあるのだが、何よりもそのコースレイアウトが面白い。低~高速コーナーがバランス良く組み合わされ、さらに各コーナーのRが微妙に変化する凝ったレイアウトは何度走っても飽きることがない。今から9月の本番を楽しみにしているが、せっかくの地元開催だし、今年はなるべく多く練習に行きたいと思っている。ま、それで結果が悪ければ諦めもつくし。
 ところでこの川場村のコースは、ワンテンGPレーサーも走れるだけあって、12分の1で走ると非常に大きい。ここでは2年前にも同クラスの全日本が開催されているのだが、その時のレイアウトでは1周約198mというデータが残っている。当時の最速ラップはHPIの吉岡選手が出した16秒中盤だったはずなので、1周の平均速度はざっと計算すると時速43kmになる。これは相当に速いと思うが、バッテリー本数が2本減ったとはいえ、800gに軽量化された今年の12分の1マシンはこのタイムを確実に塗り替えてくるだろう。ただし、それなりにパワフルで効率の高いモーターが必要になるが……。
 ということで今回はモーターの話。
 4セルレギュレーションにより劇的に変化したのがモーターのターン数だ。6セル時代は14~16ターンが主流だったのが、ニッケル水素×4セルでは9~11ターンを使うことが多い。ちなみに指数は10ターンなら38~40位。これで8分間走ることになる。
 バッテリーが4セルになったため、当然ながら絶対的な出力(電圧)は低下した。そのためモーターの選択に関しては6セル時代よりもかなりシビアになった。6セルの時は路面の状態によっては明らかにグリップに対してオーバーパワーになるケースがあり、その場合、手巻きに比べて多少効率の落ちる機械巻きモーターを使用しても、これを上手く使いこなすことで良いタイムを出すことができた。
 しかし4セルの場合はモーターの違いが6セルよりも顕著に現れる。ボクがテストした感じでは手巻きモーターの優位は明らかで、とにかく良いモーターを造る(見つける)ことが4セルのレースで好成績を残す第一歩となる。もちろん、ここで話していることはあくまで全日本などのシビアなレースを目標に考えてのことで、フツーに12分の1を楽しむだけなら機械巻きモーターでも何のモンダイもない。
 さて、それではどんな基準でモーターを選ぶかというと、最初にどうしても必要なのが“速さ”だ。コレがないととにかく話にならない。やっぱりストレートで遅いと不利だし。続いて必要なのが燃費の良さ(つまり効率が高いということ)。そして最後は運転のしやすさだ。意外に思うかもしれないが、レースで好成績を残そうと思ったら「速くて持つ(長時間走る)」というのが第一条件で、ドライバビリティは2の次になる。といっても扱いやすいモーターを使えば良いタイムが出ることが多いけどね。
 最初の条件である速いモーターを選択するにあたって考慮するのはターン数のこと。最初は常識的なセンから始めるので、とりあえず10ターン位をチョイスすることが多い。モーターの特性として、一般にターン数が少ないと出力が大きく、反面バッテリーの消費が多くなる。そのせいか、ターン数の少ないモーターで8分走り切るとそれを自慢するヒトが良くいる(ボクもそう)が、これって実はエラくもナンともない。実際は何ターンで走ろうが8分間を一番速く走ったヤツがエラいのであって、例え7ターンで8分走っても11ターンに周回数&タイムで負けていたのではナンにもならない。
 さらに、ひとコトで速いモーターといっても実は色々ある。いわゆる「回転型」というヤツと「トルク型」のヤツだ。もちろんこれは大雑把な分け方であるが、まあこの2タイプで考えて良いだろう。モーターの最終的な出力は(トルク×回転数)で決まる。一般にモーターのターン数が多いとトルクは増えるが回転が低くなり、ターン数が少ないと高回転型となるがトルクが減る。ただし、少ターンモーターでは回転が高くなる割合がトルクの落ちる割合を上回るので、総合的な出力が大きいくなるのだ。だから、ターン数が少なくなるに従って指数は小さくなる(モーターの回転数が上がるので、減速比が大きくなる)というわけ。
 ここまで来たところでスペースがなくなってしまったので、「モーターの話」来月に続きます。

 1セルリポ+ブラシレスモーターがスタンダードになってしまった現在では、すでに隔世の感もある原稿です。とはいえ、ターン数が少なくなるとスピードが上がる代わりに電気を食うという状況はブラシレスモーターでも変わらないので、今でも基本は変わっていないはず。燃費のことや、バッテリー選択などについては金銭面も含めて確実に当時より楽になっています。そしてスピードが確実に速くなっているのも事実です。このころはまだ国内の4セルは黎明期にあり、実際この年に川場で行われた12分の1全日本では、その2年前の6セル時代よりも8分間の周回数が少ない(=スピードが低い)という結果になりました。しかし、10年の1セルリポによる川場12分の1全日本の記録は過去最速だったのです。いやあ、アイテムの進歩って凄いですね。それに対して僕自身はどんどん衰えていくなんて、時の流れはなんて残酷なんだ(泣)。もっと光を! でも、昨今の凄く速い12分の1は運転していてとても楽しいので、まだまだレースも続けていこうと思います。(2012年1月21日・記)

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